トップページHome ご挨拶Greeting 教室の歴史Greeting 外来についてOutpatient 疾患についてAbout the disease スタッフ紹介Staff 卒後臨床研修Clinical training アクセスAccess お問い合わせContact
変形性股関節症
 日本人の変形性股関節症の有病率は約120万人から420万人(1.0%~3.5%)と言われており、また日本人の場合は二次性の変形性股関節症の割合が多く、80%以上を占めるといわれている疾患です。
 その二次性の変形性股関節症の原因としては乳児の時の先天性股関節脱臼や、元々生まれながらに臼蓋(股関節の骨盤側の受け皿)に形成不全がある臼蓋形成不全症によるものが大半で、女性に多くまたそのほとんどが両側の股間節が障害されています。逆に海外に多い一次性の変形性股関節症は、何も疾患的な原因がないにもかかわらず、運動や肥満、重労働で発症します。日本人におけるこの一次性の変形性股関節症の割合は少ないことが分かっています。逆に言うと臼蓋形成不全症のある方や先天性股関節脱臼の患者さんは将来変形性股関節症になりやすいということです。

 症状としては、股関節や大腿、膝、お尻の痛みとして自覚され、そのほとんどは動作時に存在します。階段や歩行開始時、労作時に痛みが増強することが多く、時には股関節の引っ掛かり感や違和感で症状が現れることもあります。ひどくなると安静時にも痛みが出たり、足を引きずらないと歩けない(跛行)もでてきます。また徐々に股関節の動き(可動域)が低下していきます。診断はレントゲンと問診、診察所見でほぼ診断が可能で、早期に発見することによって、適切な評価や生活指導を行うことができ、股関節の症状の悪化を予防することができます。

 保存的治療には薬物療法(痛み止め)やリハビリテーション(運動療法や温熱療法などの物理療法)、生活習慣の工夫などがあります。一番大切なのは自分の股関節がどういう状況かを正確に把握し、それ以上の悪化を予防することです。ただし痛みがきつくなってくると、根本的な治療は手術療法が中心になってきます。手術的治療についてはどれだけ股関節が変形しているかと、その時の患者さんの年齢が大切になってきます。
 ある程度変形が進んでいて比較的高齢であれば、人工股関節全置換術によって痛みのない股関節を手に入れることが可能です。逆に約50歳以下の比較的若い方で変形も軽度であったり、変形性股関節症になる前の状態であれば、骨盤や大腿骨の骨切り術によって、股関節痛の緩和と将来の変形へのリスクを大きく減少させることが期待できます。当科ではこのような股関節温存(人工関節を入れない)の骨切り術を積極的に行っています。症例に応じて寛骨臼回転骨切りやキアリ外反骨切り術を選択します。当院のリハビリテーション科の協力と連携により、十分な入院下でのリハビリが可能です。